新しい雰囲気の庭
庭の石組
日本庭園を作庭するにおいて石組は、なくてはならない要素であると思う。
また、その庭の石組が出来上がった時、植木や根諦め類がなくても眺められるような、
石組をしたいと心がけている。
作者が目指そうとした、納得のいく石組ができているか。
そして、だれが見ても力強く、美しく、納得していただける石組をしていきたいと願っている。
石を生かす
石にも、たくさんの有名な石があります。山石、川石、火山岩、海石等があります。
また、一個の景石でも力強さ、美しさ、俗に言う「絵になる!」石があります。
しかし、一般の庭造りでは、身近な石で、その石を生かした石組の庭造りをするのが多い。
石の形は千差万別で、同じものは無い。
だから面白みがあるのではないだろうか。
庭造りの前には、その庭に似合う石を探し、選んでいきます。
また、使う石は、できれば同じ産地、同じ種類の石を使うのが基本です。
いろいろ石を探していると、楽しいのだけど、悩まされます。
そして、庭造り、石組が始まります。
石組の基本
立てて使いたい石、伏せて使いたい石。主石として、副(そえ)としての石。
ある程度、振り分けしながら、石を据えていきます。
据えながら、石に「顔を見せてくれ・・・」と、話しかけている時がよくあります。
生け花に、「たい」「よう」「そえ」の基本があるように、石組にもあります。
千年の歴史がある庭園の石組の基本も、その時代と共に変化してきているのでしょうが、
美しさや、構成美を作り出していくという基本は同じです。
及ばずながらも、その基本「主」「賓」「副」そして「不等辺三角形」を頭におきながら、
その庭のテーマと共に、思いを込めて石組をしていきたいと思っている。
この箱庭は、本作庭工事に入る前に、「頭に入れておきたい」と考え、作った箱庭です。